“イームス ええ、「大津波が起こり、現地に急行する」というシミュレーション訓練でした。ちょうどそのとき、友人から「ニュースを見ろ。地震と津波が日本を襲ったぞ」というEメールを受け取りました。大慌てでニュースサイトを見たのですが、インドネシアの海上はネットの接続環境が極度に悪く、やきもきしたのを覚えています。そのうち被災地の写真が画面に現れ、大きな衝撃を受けました。私も日本に住んでいて、友人もたくさんいる。自宅は海の目の前で、妻と子供は無事なのか……。 ―― だが、あなたは遠いインドネシアにいた。 イームス 隊員全員がその晩、新たな情報を求めてネットやテレビにかじりついていました。やがて、米日両政府が合意し、海兵隊が現地に派遣される可能性が高いことを知りました。私たちは数週間に1度、このような災害支援の大規模訓練を行ない、準備を重ねてきました。被災者は食べ物や水を必要とし、東北が寒いこともよく知っていました。そして、船内には救援に必要な物資がすべて揃っている。たしか震災発生は午後でしたね。 ―― 午後3時前でした。 イームス その夜、私たちがニュースにくぎ付けになっていると、何の発表もないまま突如、軍艦が方向を急転換したのです。瞬間、すべてのテーブルが大きく傾き、上から物が滑り落ちました。「ああ、これから東北に向かうのだ」と悟り、何千人もの乗組員が一斉に歓声をあげました。「行くぞ!」。まさに求められる場所へ、求められる時に向かうことができる、と。あの瞬間は生涯、忘れることはないでしょう。”
— 米海兵隊と自衛隊はともに戦う〔2〕 | 社会 | PHPビジネスオンライン 衆知|PHP研究所 (via twinleaves)